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2005年4月27日 (水)

ウェルカムバック

ツバメが帰ってきた(^^) 二年ぶりに。
以前ここを巣立って行ったヤツかな?確かめる術はないけどね(^^)
前に巣立って行った後も巣はそのまま残しておいた。いつか帰ってくると思ってたからだ。


ツバメは人の出入りが多いところによく営巣する。らしい(^^) 外敵から雛を守る為だろう。人の出入りが多ければ多い程、猫とかカラスから襲われる可能性が低くなるというわけだ。
だから駅の入り口なんかにもよくツバメの巣を見かける。人間的には間違っても落ち着かない場所なんだけどなぁ^^
家の団地は結構密集してきているが、それでも夜しか帰ってこないようなところには巣くわないようだ。ツバメなりによく見てるものだ。


二年前。
ツバメ夫妻はつがいで我が家にやって来た。
その当時うちは結構人の出入りが多かった。殆ど毎日家族以外の誰かが出入りしてた。千客万来ってやつ。
夫妻はやって来るなり一生懸命巣をこしらえようとしてた。家の玄関の梁の裏に。脇目も振らず。せっせせっせと。
その姿は健気で、見ていて涙ぐむくらい必死だった。

毎朝仕事に出かける前に新居の新築工事の進捗状況を確認し(その時点では彼等はもう既に働きに出ている^^)、「お、だいぶはかどったな~」と感心。そして帰宅するなりすぐに梁の下から見上げると奥さん(多分^^)がしっかりと巣を守っている。
覗き込むように僕を見下ろすクリクリ眼。あ~カワユイ(*^^*)
「お、今日も頑張ったな。随分進んだやん。ところで父ちゃんは何処行った?」聞いても奥さんはじっとこっちを見てるだけ。
でも毎晩ホントに父ちゃん何処ほっつき歩いてるんだろ?でももしや今巣を守ってるのは奥さんじゃなく旦那さんだったりして(^^)それは知る由もないけどな。

すっかり巣が出来上がると程なく卵が産まれたようだ。
休みの日など小まめに観察していると、四六時中奥さん(これは奥さんに間違いないと思う)が卵を温めている。僕に対してもかなりの警戒振りだ。居候のくせに(^^)
相変わらず旦那は帰ってこない。何処で寝てるんだ?よく分からんな、ツバメの夫婦生活ってやつは^^


ある日、帰宅すると聞きなれない音を耳にする。瞬時にそれが雛の鳴き声だと確信。待望の雛の誕生だ。
ピーピー…じゃないな、キーキーでもない。ピヨピヨ?ヒヨコじゃないんだから^^
チーチー。うん。そうだ。チーチーだ(*^^*)あ~巣覗きたい。
でも奥さんは一層警戒心が強くなったみたい。完全に僕を外敵扱い。そんな無礙にしないでも(T_T) 仮にも家主なんだからさ。

泣き声から察するに巣の中には最低でも5羽はいる様だった。max.7羽と踏んだ。巣の中はかなりの密度だ。
日増しに力強くなってくる雛の鳴き声。思わず成長日記を書こうと思ったほど。ワクワクしてきた。
いつの間にか旦那も巣に常駐するようになった。さすが父ちゃん。やる時ゃやるやん(^^)


餌をねだる雛の勢いたるやまさに弱肉強食。
ずっと眺めていると確率的にやっぱり少しでも体の大きい子、イケイケで前に出てくる子、そういった雛が優先的に餌を口に出来るようだ。
変わりばんこでヒィヒィ言い乍ら餌を運んでくる夫妻もかなり忙しい。巣に戻ってきては一番アピールしている雛の口にパクッと入れてすぐまた次の餌を探しに行っちゃう。
だから自然と淘汰される。体のちっちゃいやつは。可哀想だけどどうすることも出来ない。応援するくらいしか。

そうこうするうちにすっかり体格に差が出来ちゃって、大きいやつと小さいやつの差は2割くらい開いちゃったように見える。
雛の数は読み通り7羽だったことも判明した。
中でも一番ちっちゃいやつをチビと名付けた。


ある朝。
玄関を開けると、地面に何か落ちていた。
チビだった。
チビはいつまでたっても体が小さいから、兄貴達に邪魔者扱いされて蹴り出されちゃったようだ。一匹でも減った方が自分の食いぶちが増えるって寸法か…げに厳しき生物界。

チビは一瞬死んでるように見えた(T_T) 顔を近づけてよく見るとピクピク動いている。良かった。生きてるぞ。
掌に拾い上げて翼や脚の骨が折れていないかどうか確認。大丈夫そうだ。
脚立を出してきて、巣に戻してあげようとした。威嚇する兄貴達。
おい、兄弟だろ?それはないじゃんよ。…いいかお前ら。帰ってきてチビがおらんかったらどうなるか分っとるやろな。もう虐めたらイカンぞ!
そして帰宅後。僕を見下ろすクリクリ眼の顔が7つ。
あ~もうお前ら愛してるよ(*^^*)


みんなすっかり成長し、体の大きい順に一羽ずつ飛行訓練に入るまでになった。
兄貴達がすっかり一人前に飛び立った頃、ようやくチビは羽ばたきの練習を始める段階に入った。
良かった…地面に落ちた後遺症は何もなかったみたいだ。
そして、兄貴達が父親の後をついて餌の取り方を教わっている時に、チビはようやく巣の周りを飛べるようになった。


両親はいつの間にかどこかに消えていた。
一羽、一羽と巣を離れていった。
厳しいけれど、みんな同じようにそうやって生きる術を試行錯誤しながら学んでいくんだな。
こんなに人間の近くに居るのに、紛れもない野生が、そこに存在してた。


最後に残ったのは、やっぱりチビだった。

チビが巣立つ時。
僕はその時に偶然にも立ち会うことが出来た。


一羽だけになった巣を飛び立って、そして。
家の上空をチビは2回、周ってくれたのだ。
僕の気のせいかもしれないが、「ありがとう」と心に聞こえてきた気がした。

そして、その時から。
彼らの巣は空いているままであった。


あの時のチビが。
可愛い奥さんを連れて、戻ってきてくれたとしたのならばどれ程嬉しいことだろう。
本当に、そう思う。

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