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2005年9月29日 (木)

海辺のカフカ

村上春樹著。


これほど一気に読んだことは無いというくらい一思いに読み切ってしまった。
毎日の会社の行き帰りにせっせせっせと読み続けた。
もうすっかり村上ワールドの虜となってしまっている自分がいる。
この物語は世界中で翻訳され欧米でベストセラーにもなっているそうだ。
それは充分に理解できる。英文で表記された方がかえってこの物語はしっくり来るのかもしれない。作者もそれを充分に意識して書いているように感じる。


僕は今年38になるが今読めたことにきっと意味があるのだと思う。本との出会いとはそういうものだ。
僕にとっては、きっと今が一番良いタイミングであったに違いない。


小説であるから勿論ストーリーを追う楽しみもある。
しかしなにより、この作家の作品は「僕」という一人称の視点から書かれている。
そのスタンスによりなおさら「僕」以外の他の登場人物にある種の客観性が強調されることになり、結果読み手は物語の登場人物の経験する全てのシーンを主人公の「僕」から客観的に見る立場として、そしてまた更に言うまでもなく主人公の「僕」の立場として、読み手としての自分自身(いまこうしてこの物語を読む「僕」または「私」)の実体験としてそれを経験することが出来る。
だからどれだけ内容が現実離れしており不自然なものであったにしてもそれはリアルな体験として読み手に強烈な印象を残していくのだ。


これは遠い後日にきっともう一度読み返す価値のあるものだとわかる。
その時僕は既に内容を知っている。
しかし映画をもう一度見直した時に新しい発見があるのと同じようにこれはその時の僕にきっとまた新しい何かを与えてくれるに違いないのだ。

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コメント

村上春樹は一冊も読んだことがない^^ヾ
ってか 「挫折」を数度(苦笑)

人生損してるかもね

投稿: ともも | 2005年9月29日 (木) 01:09

へへっ^^
損してると思いますよ~^^

投稿: レノすけ | 2005年9月29日 (木) 01:19

とっても偶然!私も今日、「海辺のカフカ」の本を読み終わりました。
また10年後に読んだら、違う感想を持つのかもしれないですね(^^*)
TBさせてもらいま〜す★

投稿: ちーすん | 2005年9月29日 (木) 23:16

ちーすんさん。
ありがとうございます。
環境や状況は違えど同じ時に同じものを読むなんてそれはそれで不思議なものですね。
僕は結構そういう不思議な同期性に興味があるんです。何か理に適った法則があるのかもしれない・・・などと考えたり^^

それはそうと次の春から社会人なのですね。
がんばれ、新人^^

投稿: レノすけ | 2005年9月30日 (金) 00:38

僕も春樹は大好き。特にデビューからの「青春三部作」といわれるのに一番はまったな。「風の歌を聴け~1973年のピンボール~羊をめぐる冒険」。この一連の“僕”というのはつながってて、一気に春樹ワールドの住人になったねえ。もちろん“ノルウェイの森”も浸ったけど。・・・何度も読んだなあ。
「中国行きのスローボート」「神の子どもたちはみな踊る」あたりの短編集も良いなあ。今日偶然友人からもらった本は、春樹とカメラマン・稲越功一氏とのコラボ「波の絵、波の写真」。これは今から堪能します。

投稿: yossy | 2005年10月 3日 (月) 22:23

「スプートニクの恋人」から始まりてんでバラバラに手当たり次第読んでいるから作品の時期的には非常に混乱しています^^
まあ村上作品に正しい読み方などというものは無いと思うので(『僕』もきっとそうすると思うし^^)それはそれで納得しながら読んでます。
困ったことにこの調子で行くと全て読みきらないことには満足出来なさそうな予感がします^^

投稿: レノすけ | 2005年10月 5日 (水) 01:13

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» 感想「海辺のカフカ」 [今日のちーすん]
この本は、24みたいな文章の書き方だなーと思った。初めは共通点のなさそうな物語が [続きを読む]

受信: 2005年9月30日 (金) 13:52

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