声
かのジョンレノンは、自分の声が嫌いで仕方がなかったという。
あんなに素敵な声なのに。
レコーディングの際にエンジニアに「もっと(声を)変えてくれ」 とよく迫っていたという。
でもまあ誰しもそうなのかもしれない。何たって生まれてからこの方ずっと付き合ってきているものなのだから。
人が聞いてどれ程素晴らしいと思う声だとしても本人にとっては別に大したものじゃないとしか思えないものだ。…ただ自分の歌をカーステで聴いて己の声に酔う松山ちーさんだけは別といえる(笑)
確かに、小学校の頃ラジカセで始めて自分の声を録音し、そしてプレイバックした時の衝撃は今でも強烈に覚えている。
思わずおっ母に「僕こんな声じゃないよね?こんな変な声じゃないよね?」と問うたが「いつものアンタの声だがね」と一蹴された。
なんちゅう恥ずかしい声をしとるんだワシャと首をくくりたくなったほどだ。こんな恥ずかしい声で毎日話しているなんてもう学校行けん。と。
まあ、で、今である。
僕の所属するバンド、セルターブでの僕の担当するファブフォーはジョンである。
あの、ジョンである。て考えると何と無謀な。
あの、ジョン様ですぜ。
ビートルズは、極論すると歌バンドである。だから疑いの地。ではなく歌が命。となるとイコール声が命。
やはり声だ。
今、悩んでいることがある。
声だ。
ジョンの、あの声が僕から発声出来ないことは解っている。声を決定するとされる骨格から喉の太さから何からが僕と彼とでは違うからだ。
ましてや僕はモノマネを目指しているわけでは毛頭ないから別に声が似ていなくともよいと開き直ってさえいる。
では何故悩むのか。
ジョンのように今歌えないからだ。
ジョンも、憧れるプレスリーのような声で喋り、歌いたかったという。
その影響がよく聴いて取れるナンバーも残されている。
だがジョンの声はジョンの声だ。唯一無二。
ならば僕も僕らしく自分の声で歌いきることがベストである筈だ。
…とは分かっていても、そこでいつもジレンマに陥ってしまう。
開き直っているくせにどうしても似せよう真似しようという意識が働いてしまう。
声とはやはり、心の状態が一番ダイレクトに表れるもの。
このジレンマがきっと好ましくない影響を僕の声に与えているのだ。
せめて、自分の納得の行く声で歌が歌いたい。
ということで目下暗中模索の日々。
でもこうご期待 と自分にプレッシャをあたえつつ。
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コメント
レノさん、こんにちは~!
その悩み、よくわかります。俺も「どうしてドン・ヘンリーのような声じゃないんだろう?」としょっちゅう落ち込みます(笑)。
何故ジョンの歌はジョンのボーカルが良いのか。
それはジョンが作ったからですよ、きっと。
何故レノさんがジョンの声を意識してしまうのか。
それはジョンが作ったからです、多分。
メロディーって声そのものみたいな部分があって、その声質だからその旋律が動きやすい、みたいなことがあるようです。真似て歌うと歌い易かったりするのは、そういう理由があるからみたいですよ。そう考えると自然に似てしまうのは当然とも言えるわけで、逆に無理して違うものを探そうとすると妙な力が入ってしまうという事なのではないでしょうか。
でもきっと、聴いている方はそれほど違和感は無いはずです。ちゃんと「ジョン・レノすけ」のナンバーになっていると思いますよ~。
投稿: ダイスケ | 2007年8月 9日 (木) 23:34
ダイスケはん!こんばんは!
ありがとうございます。
なるほど…目から鱗です。
そうか、そういうことだったんだ。心底納得です。一番知りたかったことを教えていただきました。
そうか、そのままでいいんだ。何だか、吹っ切れたような感じです。
よ~っしゃ。力が湧いてきたぞ。
ダイスケはんありがとう。
しかしダイスケはん、いっぺんお会いしたいですね。
でも僕はあんまり飲めないのでクリームソーダでもチビチビやりながら地味に話し込みたいです。
投稿: レノすけ | 2007年8月10日 (金) 00:55
そうですよ!そのまんまで良いんだと思いますよ~。
自分が楽しければそれで正解だと思いますね。間違っても自分が楽しくなければ、人は楽しいとは思ってくれないから。
ホントお会いしたいですね~。セルターブのライブ観たいなぁ。
じゃあ俺はコーラフロートでも良いですか?
いつか話し込みましょう!
投稿: ダイスケ | 2007年8月10日 (金) 22:40
はい。お会いしましょう。
でついでにユニットも結成しましょう。
でコンビ名(笑)はWダイスケという寸法で(笑)
投稿: レノすけ | 2007年8月12日 (日) 06:09