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2007年8月24日 (金)

排気

歌を唄う場合の基本。それは腹式呼吸。
横隔膜をポンプのようにして息を吐く。そして吸う。この場合(吸うという行為)は意識的に行なわないのが良く、自然に吸われる形が理想。
つまり、息を吐き切ること。
息を吐き切ると自動的に吸うしかなくなる。まさにポンプ。

そこで息の吐き方。
ハッ・ハッ・ハッ・ハッと口から勢いよく空気を押し出す。
その際、臍の辺りがハッと発声するのと同時にへこむ様にする。

歌を唄う場合、例えば小節で区切って息を吐き切るようにしてみる。一小節でもよく、二小節でもよい。まずは自分のやり易い単位で。でもこの場合小節数を決めること。一なら一。二なら二。大事なことはその間で息を吐き切り、そして自然に吸って次の小節に繋げる。


次に声の出し方。

あ、その前に姿勢。
肩幅くらいに足を自然に広げ、少しだけ膝を曲げてみる。もちろん背筋はシャンと。そうでないと変なオジサンの如き立ち姿に。
腰にドーンと体重が掛かる感じ。

で声の出し方。
顎をちょっと引き気味にして、延髄のあたりから声が出るイメージをする。
ちゃんと声が出ると、延髄付近がビリビリとしてなんとも気持ちが良い。
ちゃんと喉が開いて、ちゃんとした声が出ることの快感。しかも自分で言うのもなんだが結構良い声。に聞こえる。

あと最後に気持ち面。
イメージ的には野球場のホームベースあたりから外野のフェンスに声を届けるように考える。例えマイクが目の前にあったとしても同様。
これも喉を開いていないとなかなか難しい。


というのが先日ヴォイストレーナーの方にザッと指導してもらったこと。
あるところにお邪魔した時に、偶然そのお方(因みに女性。若くてお綺麗なおねえさん)を紹介していただいたのだ。


腹式呼吸は10年近く前、ある機会に簡単なレクチャーを受けて修得していたから今回の指導はすんなり飲み込めた。
バンドで歌う際にも応用していた。
でも今回改めて本格的に再度指導され、とても新鮮な感動を覚えた。
この場合指導時間は関係ない。密度の問題だ。
そしてその場は紹介して下さった方も含めての即席トレーニング道場になった。


手拍子に合わせて 「ハッ・ハッ・ハッ・ハッ」 と息を吐く。
身体の余分な力を抜いて 「ハッ・ハッ・ハッ・ハッ」 と息を吐く。
「・」の部分で自然に息が吸われる。


しかしジョンもポールも見事な腹式呼吸で歌い切っている。
あの時代である。誰に教わったわけでもないだろうに。
レコードを聴いて、それを耳でコピーして、そして何よりも呼吸法までコピーしていたに違いない。全部自力で。
やっぱり凄い人たちだ。


手拍子に合わせて 「ハッ・ハッ・ハッ・ハッ」 と息を吐く。
身体の余分な力を抜いて 「ハッ・ハッ・ハッ・ハッ」 と息を吐く。

 「ハッ・ハッ・ハッ・ハッ」 と息を吐く。
 「ハッ・ハッ・ハッ・ハッ」 と息を吐く。

だんだん調子が出てきた。リズムにも乗ってきた。僕は力を抜いてリラックスしまくっている。楽しい。非常に楽しい。
 「ハッ・ハッ・ハッ・ハッ」 と同時に僕の身体からブッと排気が出る。


そして失笑される。

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