風の歌を聴け
この季節は手洗いうがい励行が我が家の必須事項なのである。ま何処の家庭でも同じだとは思いますが。
ところで我が家ではここのところ給湯器がヤバくなってきており、湯温が程よく温まるまで結構時間がかかってしまうのである。
仕方ないからジャージャー湯水のごとく水を流し適温の湯になるまで待つのであるが、これが非常にもったいない。根が貧乏性なので温まる前に手を洗い出してしまう。なので温まった頃には完了しておるという寸歩である。んなこたどうでもいい。
で重要なのは手洗いうがい励行である。
先日、夕暮れ時にチビと一緒に帰宅してそしてお決まりのように手を洗おうとした。
その時は結構お腹が空いていたので「さ、さ、早く手を洗ってご飯食べようね」と言いながら僕は娘の介助をしてあげた。つまり背中から手を回し、袖を捲くってあげ、まだ水が冷たかったので嫌がる子供の手に石鹸をつけて一緒に洗おうとしてあげたわけである。
その時。
「グゥ…グォー…」というような音が聴こえた。幽かに。
手洗いの手を止め、チビは耳を澄まして遠くを見るような目でこう呟いた。
「パパ…風の音がするね…」
その時、外では雨混じりの風が結構吹いていたのだ。
春の嵐だ。
こんな風に時として大人びた仕草や言葉遣いをする我が娘。
こうして一つ一つ大人の階段を上っていくのだなあ。
なので実はその音が、本当は僕のお腹から出た空腹音だとはそんな目をしている娘には、僕は言えなかった。
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