反省面

2010年5月 3日 (月)

反省

あまりここにこんなことは書きたくはないのだが、自分への戒めも含め敢えてここに記録しておきたいと思う。


先日の四日市「Last Waltz」さんでのLIVE。
個人的には、若干(というかかなり)悔いが残った。
大事な局面で、幾つかミスをしてしまったからだ。
それもミスするんじゃないかという予感というか前兆みたいなものを感じていた上でのミスであったので尚更だ。避けようにも避けれなかったというか。いや、それは言い訳だ。もしかしたら避けられたのかもしれない。だから余計に情けない。


大事な局面。
それは僕のギターが前面に出る曲で、あろうことか左腕から指が演奏中につってしまい、それ以降まともにコードが押さえられなくなってしまったのだ。


LIVE中、なかんずく演奏中。
集中して良いパフォーマンスを成し遂げようとするときに、何より大切なのは心のありようだ。意志の力だ。
音楽を「Play」するときに、何よりも必要なのは集中力と注意力を妨げる因子を心から排除することなのだ。それが不安因子であれば尚更のことだ。


余談だが僕が演奏に向きあう上でもはやバイブルとなっている一冊の書がある。
バリー・グリーンさん、ティモシー・ガルウェイさん共著の「演奏家のための「こころのレッスン」―あなたの音楽力を100%引き出す方法」という本だ。
これは、スポーツの分野で多くのトップアスリートたちに用いられている「インナー・ゲーム」という手法を音楽に大胆に応用した画期的な書である。
そこには要約だがこうある。

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良い音楽を演奏しようとした時に、何か心に一つでも引っかかっているものがあると、音楽に集中する余力はその時点で50%に落ちる。

【集中度:100%=音楽:100%】
【集中度:100%=不安な要因:50%+音楽:50%】

つまりたったの一つでも演奏以外のことに気を散らしてしまうだけで、パフォーマンスは見事に半減してしまうのだ。もしそれが二つ以上なら、良い演奏など出来るはずがないところまで集中力というものは落ち込んでしまう。
例えば、
【集中度:100%=退屈:35%+自信あり気に見せる:15%+過去の成功:15%+LIVE後の食事:10%+音楽:25%】
というように。

もちろん私たちは、音楽のみならず何かに取り組むとき、「気を散らす」ことがいかに危険かよく知っている。
しかし私たちは一体どのくらいの頻度でそのことについて考え、実際に音楽に集中して邪魔者を避けようと本気で行っているでしょうか…
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この本で、面白いと思った部分が数多くある。
なかでも、音楽とはスポーツに共通している部分がとても多いと言う考え方だ。
そもそも両者共に「Play」するということにおいて。そしてどちらも基本的に観客の前で演技されるということにおいても。

アスリートたちが競技に向かう直前に集中を高める行為とその姿勢は、僕たちミュージシャンも真摯に学ぶべきだ。ただそれは無論、楽しく演奏するために。悲壮感とは違う。
だが音楽を「Play」することに対して、いい加減な姿勢でLIVEに取り組んで、いい演奏ができるとは僕は思えない。


僕は演奏中に指がつってしまった。もうそれは仕方ない。百歩譲って。
僕がギターのコードが押さえられなくなった理由の一つ。それは本当に腕の筋肉が痙攣してしまいどうにもならなくなったためだ。
だがまだ大きな理由がある。実はこちらの方が厄介だったのだ。


腕の痙攣は時間の経過とともに回復したのだが、僕の中に、もしかして又つるんじゃないかという恐怖心が芽生えてしまったことなのだ。そう。つまり腕がつってしまった瞬間に僕は言わばパニックになってしまった。一瞬でも心が折れてしまったのだ。
だからそれが演奏に大きく作用し、情けないことにそれ以降のステージまで引きずってしまった。
これはカッコ悪いこと甚だしい。だからこんなところで書きたくはなかったのだが。まあここまで書いてしまったのだから諦めて続けよう(笑) 戒め戒め。


で。

あ。

なんかスッキリした。ここまで書いて(笑)
腕がつるのはもしかしたら筋力の衰えつまり老化のせいかとか練習不足のせいとか色々後悔して悶々としておったのです。ここ二日。
たしかに、その通りでしょう。まずはギターの自主トレ&筋トレするしかないでしょう。
悶々としてたって何も変わりませんでねえ。

そしてあとは、恐怖心に如何に打ち勝つか。
今回の筋肉のつりという具体的なことだけじゃなく、色んな局面で。

やっぱり、意志の力だ。


LIVEというものは、文字通り生きものです。
余計なことに囚われず、心の底から満足出来るLIVE演奏を目指して、また今日より精進してまいりたいと思います。


恥ずかしいことを書いてしまいました。
このような情けないバンドマンですが、今後もどうか温かくお見守り下さい。すみません。

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2007年9月 3日 (月)

シャウト

何でもそうだと思うが、毎日続けることが一番の上達の近道である。
継続は力。
極論すると三日坊主では結局どこにも辿り着けないということだ。
かく云う僕も偉そうなことをほざける者ではないが。決して。


バンドマン的な立場から言うと楽器も当然それに含まれる。
弦楽器、吹奏楽器、鍵盤楽器、打楽器・・・種類は何も問われない。
放っておくとすぐ錆びる。直ちに。腕が。

これは精神論ではなく極めてフィジカルな切り口である。身体で覚えるということ。いわゆる反復練習。
只管反復することによって脳のシナプスを物理的且つ強制的に太く強く結合させるということだ。
と思う。違うでしょうか?


でも改めて最近思うことがある。
声も楽器だと。

昨日バンドの練習があったのであるが、実は全く声が出なかった。
自分で言うのもなんだが僕は結構大きい声が出る。
でも考えてみれば当たり前である。前回の練習から2週間もブランクが空いている。その間一度も大音量の声を出していないのだ。
でいきなりスタジオに入ってさあと始めてもまともな声が出るわけが無いのである。ここで言うまともとは自分の納得の行くレヴェルの声という意である。

結局3時間あまり練習を続けたが、こと声に関しては凹みまくりであった。
もちろん腹式呼吸を意識してはいたが、はっきり言ってそれ以前の問題であった。
しかし実は声ばかりは精神面が関わるのである。と僕は信じているのであるが。

だが昨日あれほど凹んだ己の声であるが一晩明けてみると何だかいい感じに変わっている様に感じるのが不思議だ。
もし今日が練習や本番だったならばきっと納得の行く感じで歌うことが出来たのではないかという確信すらある。


ということは何だ?
やっぱり毎日ある程度の声を出していないと、声すらも、いや声だからこそ錆びてしまうということになるのではないか。
そうに違いない。

でも普通の社会生活を送っていると中々そんな大きな声を出す場がない。防音措置の取られていない我が家では夜な夜な大声を出していては近隣への迷惑もあるし何よりあそこの内から毎日動物の雄叫びのような奇声が聞こえるという噂でも立ってしまったら僕のみならず家族にまで長期的にかなりのダメージを被ることにも直結する。
バンドの練習時にスタジオ内で思い切り声を出すことが出来るだけでも恵まれているのかもしれない。


ならばせめて。
ならば毎日朝晩の通勤の車中で運転しながらも何らかの対策を講じることにすべきでははないか。

シャウトだ。

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2006年4月11日 (火)

修羅

今日は反省だらけの日であった。


まず、朝一。
少し家を出る時間が遅くなった。外はあいにくの雨。こんな日は車で駅まで送って貰う学生さんなどが増えるからいつもより道路が混むのである。
そして案の定、家を出てすぐのところで詰まってしまった。出遅れたところにこの状態である。遅刻は免れない状況だ。
大きく迂回することに決める。でも結果同じ。すぐ詰まってしまう。橋を渡らなければならないから、朝のラッシュ時は何処を通っても似たり寄ったりの状態になってしまうのである。
名古屋の会社へは桑名から高速バスで通っているから、例えば高速道路が事故渋滞や雪の日の遅刻は不可抗力である。
しかし今日のような場合は違う。完全に僕に非がある。あと五分早く家を出ていたら何とかギリギリでも間に合った筈だから。
これが一つめ。


そして出社後。
一枚のファックスが机の上に置いてある。
そしてそのファックスに付箋で至急電話するように とある。
そのファックスに書かれていたことは、僕の今の実務上最も忌み嫌うべき内容であった。それは営業からの納期変更指示である。
しかも半端な変更ではない。勿論、納期を後に遅らせる変更ならばそれはそれで厄介なこともあるがまだ軽い。
今回は、納期の前倒しであった。しかも4週間も。そして「厳守」とかなり強調されて書かれているではないか。何が厳守だ。ふざけんな。と瞬間的に思ってしまう。
納期を一週間早めるだけでもどれだけの労力がかかると思っているんだ。一回やってみれば分かるんだよ。今進めている仕事を一切ストップして、そのためだけに何本の電話とファックスと時間をそこに費やすことになるのか。あんたは電話一本ファックス一枚で形が付くんだろうけどこっちはそうじゃないんだよ。現場を抱えているんだよ。
それを4週間だ?そもそもGW明けの納期の予定を来週の月曜に入れろだと?冗談じゃない。
でブチ切れそうになるのを堪えて冷静に電話をかける。そして開口一番「無理ですよ」と僕は言う。
僕の性格上はなから無理と決め込むことに対しては正直抵抗がある。でもこれは違う。無理だ。道理に適っていない。
「だってまだモノの影も形もないんですよ?それをどうやって来週頭に入れることが出来るんですか。今日火曜日であと一週間もないじゃないですか。何でこんなことになる前に営業で抑えられないんですか」
喋っている間にどんどん苛立ちがエスカレートしてくる。

結果、来週は無理だと分かったから再来週の月曜日には絶対入れてくれと僕は強姦されるに至るのである。
お陰で一日、僕はその調整と業者さんへの詫びとに明け暮れる羽目になってしまったのである。


この反省面は、僕が苛立つ気持ちをエスカレートさせてしまったことである。
どうせやるなら(やらされるなら?)気持ち良くやった方が、お互いいいに決まっているのである。それが出来なかった。その営業のオッサンを、憎いとまで思ってしまった自分がいたのである。
遅れた分は、翌日には持ち越せないから残業してカバーするしかない。で結果一日、イライラし通しだった。
自分の中の修羅を、まざまざと見せ付けられてしまったようなものである。
まだ、青いな。俺も。

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2006年3月 3日 (金)

武士道

ある人に電話をする。昨年以来1年以上ぶりのこと。


お互い疎遠になっていたその間、僕の方から何度も連絡しなければ と思っていた。
いや、何か違う。それでは自分自身ですっきりしない。何故ならそれは僕の本音を隠しているからだ。
勿論、最初はそう思っていた。連絡しなきゃ と。
でも本音を言ってしまうと、忙しさに感けている内に徒に月日が流れいつしか連絡するきっかけを失ってしまっていたに過ぎないのではないか。と自問してみる。

で自答する。やはりそうだ。どう考えてもそこに行き当たる。情けないけれど。どうしても認めたくないことだけれど。
理由を並べれば過ぎ去った時間の分だけ出てくる。きっと幾らでも。でも所詮それは言い訳だ。
要するに僕は、自分の弱さを都合よく何か別のものに責任転嫁しようとしているだけだ。


でもこの現状を何とか打破したい。このままではいつまでたっても永遠に平行線を辿るだけかも知れない。
結論は分っている。待っていても何も変わらない。
あとは勇気だけだ。今の僕に必要なことはその人に電話なり何なり連絡を取ろうとする僕の勇気を出すことだけだ。

だから思い切って電話してみようと決意する。そしてまず詫びるのだ。
こういう時、案外、相手の人は別に然してどうってこともなかったりする。「ああ、久しぶりだね」って大抵の人はそう言ってくれる筈である。
でもこれは(何というか相手の方には甚だ申し訳ないことではあるが)極めて僕自身のみの問題だ。何故ならそれは僕個人の感ずるその方に対する仁義と礼節とに関わることだからだ。そしてこれは相手の方がどう思っていようと僕としては誠に申し訳ないことであり且つそれは僕自身が解釈する武士道であるからだ・・・。

ここまで思うに至るとこれはこれで何だか妙に納得しそうになってしまっている自分がいる。
勇気を出すことでそれを吹っ切りたいと思う自分自身に対して。
だけどもう一つ何かが喉の奥に引っ掛っているような気もする・・・。


悶々としているともう一人の自分が胸の奥からこう囁きかけて来る。
ほら来たぞ。引っ掛りの原因はこいつだ。厄介なのはいつもこんな時に現れるもう一人の俺だ。


お前・・・何なんだよ。調子のいいことばっかり言いやがって。
お前相手の人の気持ち考えたことあるのか。自分の都合だけで放ったらかしにしやがって って思ってるかも知れないんだぞ。
それをゴメンの一言で簡単に済ますのかよ。
そうやって今まで何人も何人も傷つけてきたんじゃないのかよ。
この際はっきり言ってやろうか。
お前、自分が傷つきたくないだけなんだろう。楽になりたいだけなんだろう。


・・・・・・。

・・・・・・。


うーむ。痛い。
我ながら痛いとこ突くなあ。


こういう時、僕は本当に苦しいのである。
そして自虐的になりかける。
どうしようもなく自分を卑下したくなる。


で、ここまで来てしまうと途端に僕は開き直る。そう挙げ句の果てに^^;


しゃんないじゃ~ん。過ぎたことは過ぎたこと~。今さらどうあがいても変える事なんか出来ないし~。

ってね。
だってこうでも思わないと人間生きていけないよね。
だから今からが大事なんだよね。
最近、僕は努めてこういう風に考えるようにしているのです。
さするに僕という人間は何といい加減な奴なのだろう。
でも本当に今さらうじうじ悩んでもしょうがない。
今回は、勇気を少しだけであるにしろ出せたんだ。それだけでも、一歩前進じゃんね。


とにかく、生きている以上俺は前へ進むしかないんだ。いつまでも立ち止まっていてばかりじゃ気付かぬ内に俺は老いてしまうんだ。
だから俺よ、今からが大事なんだぞ。
とにかく、出来ることは出来るうちにしとかないとダメになっちゃうんだぞ。
いいかもうここに書いちゃったぞ。だからよもや忘れるなよ。


・・・と自分で自分を励ますのであります^^;
情けない俺よ、俺に負けるな、頑張れ。

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