セルターブ面

2009年2月21日 (土)

ハンサム・スーツ 前夜

いざそれを導入することを実行に移すことが決議されたはいいものの、僕の職場が丸の内長者町繊維街付近にあるという理由で先遣隊としての任務を任されたのである。
ターゲットは仕立ての出来る問屋さんだ。こちらのオーダー通りのものを。仕立ててくれそうな。しかも比較的安く。

時間のある時に少し歩き回り、二三軒それと思しき店も見つけた。
しかしただいきなり突撃するというのも芸がないので、事前にネットで情報を収集しておくことに。
でもしかしうーん、ネットではうちらのニーズにあったものが出来るのかどうかよく分からない。当然ながら予算の関係もあるし。結果的に大幅な予算オーバーとなってはいけないし。
どうする。んーまいいや。今日、帰りに寄ってみようか。


…でもどうだろう?
改めて考えてみるとこちら側のニーズというものは極めて特殊であり、なおかつ極めてマニアックな部類に属するものだ。
イメージがある程度ハッキリしているとは言え、細かい部分はまるで分かっていない。
果たしてどこの誰かも分からない一見の客に対し、具体的な形が出来上がるまで付き合ってもらえるものだろうか。いい加減とは言わないにしても、ある程度のところで先方が妥協してしまうのではないだろうか。
疑念はある。いやむしろ確信に近い。
店側として、あ〜あ困った人が来たぞ的な扱いを受けるのは目に見えている。間違いなく。
また、実際長者町の問屋さんは問屋さんだけに閉まるのが早く、仕事の定時(17:30)が終わってダッシュでそこに行っても既にシャッターが閉まっているかもしくは今まさに閉めようかしているような状態なのだ。そんな状態ではジックリと落ち着いて話が出来るとは思えない。


で気付く。

こちら側のニーズを満足させることが出来るかどうかの唯一の選択肢とは(無論、その選択肢の肯定側が必要だ)。


それは。

ビートルズが好きか否か。
いや、大好きか否か。
ただその一点のみなのである。

要は早い話が、「ビートルズコピーバンドである俺達にとことん付き合ってくれてその上で一緒になってそれを創り上げることの出来る店」でなければならないということだ。


仕事の帰りにフラッと立ち寄ってあの〜どうでしょうこんなん出来ますかねえ的なそんな風情でそれに該当する店に出会うことが出来る確率など端から分かっている。
それは限りなくゼロに近いだろう。

じゃあどうする。
近郊のコピバン業界の誰かに該当する店を紹介して貰うか。確かにそれも手だ。
でも、今回だけは自分で見つけたい。せっかく創るなら自分達のこだわりもある。

どうしよう、どこがいいだろうと数日間悶々としつつ長者町の当初突撃予定だった店の前を通り帰宅している時に何かが心に引っ掛った。

そしていきなり閃く。
あそこだ。あそこの店なら何とかしてくれるかもしれない。いや、絶対に何とかできる。
あの店長が一緒になって協力してもらえるなら、いいものが出来るに違いない。
きっと。


何故それに初めから気付かなかったんだろう。
決めたら話は速かった。
「何?ビートルズスーツ?ウンウン。わかるわかる。でどうするの?ハードデイズナイトの辺り?それともヘルプの辺り?」
…話が早い早い(笑)

そして結果は、あの時感じた閃きの通り。
ステージに臨む俺たちの意識まで変える大満足のカッコイイ衣装が出来上がったのだ。

(以下、たけスンの筆によるSELTAEB-log(2008.12.30付)に続く)

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2009年2月 4日 (水)

VOX PYTHON STRAP

ビートルズのコピーバンドを始めてはや7年。いや1999年にスカウトされてからだから9年だ。

ジョン担当者として何故かいきなりRickenbackerではなくEpiphone CASINOを最初に手に入れ(これは僕が後期ビートルズに強い思い入があったからだ)、それから紆余曲折を経ながらも一つ一つ地道に楽器や周辺機器を揃え、数々のライブをこなし、気が付けば今や立派なアラフォーなビートル☆バカとなった。

それでも今まで欲しかったにも関わらずどうしても手が出ないものがあった。


これだ。


Vox_python_strap01Vox_python_strap02Vox_python_strap03Vox_python_strap04


VOX PYTHON STRAP


文字通りPYTHON(ニシキヘビ)の鱗をモチーフにした装飾の施された、リッケンバッカー325を吊るためにジョンがVOX社に特注で作らせたというストラップ。
以前にこのブログでも触れた。


Vox_python_strapjohnGeojohplays見ての通りこれがまたカッコよくて。欲しくて欲しくて。
でも高くて(笑)

着けたらカッコイイに決まっているのにサラリーマン兼バンドマンとしてはなかなか音に直結する楽器以外の装飾品購入というものは踏ん切りがつかなかったりもするんです。
根が貧乏性なもんで。


でも今回。
遂に手に入れる決心をしたのであります。
思い掛けないチャンスにも巡りあったので。


思い立ったが吉日。早速探しました。
以前何気なく探していた時は当然の如く輸入品なので常に品切れ状態だった記憶があるので急げ急げ善は急げてな感じで。
でやっぱりここは信頼の置けるビートルギア専門店が一番。
買う前にどうしても確認したいこともあったし。


ということで有名な東京のWITHさんのHPを覗くと何とトップページにひときわ大きく「VOX パイソンストラップ入荷しました」とあるではないか!
これはまさに以心伝心。WITHさん以外はもう考えられない。
で早速メール。


確認したかったこと。
それはストラップのサイズ(長さ)だ。


僕はあまり身体が大きい方ではないのでというか小さい方なので、当然ギターを抱える際にもストラップが長すぎると非常にしまらない感じになってしまうわけであります。
そうでなくても特にビートルズは持ち位置が高めであることもあるし。
そんなわけで僕がリッケンバッカー325を抱える際にベストのストラップ長は経験値で89cmというデータが導き出されているのであります。

でその旨メール。
翌日、写真付の丁寧なメールを返して頂きました。


結果やはり純正ではバックル部を調整したとしてどんなに短くしても94cmが最短だという。
5cmの差は大きい。

だが手はある。自分のベストの位置に穴を追加工すればいいのだ。戴いたメールによるとジョンも同じ様にバックル部を取り外し穴を追加工していたとのこと。
それを聞いたらもうトドメ。どこまでもジョン様の通りにいたしますわ。


で今日。
届きました。


090204_000222090204_000656手に取ると思いの外重い。この重量感が堪らない。ジャラッとした感じも堪らない。メッキ部がすぐ錆びそうで手が掛かるとしてもこれまたすでに楽しみのひとつに。
それより見て下さいなこの輝き(笑)

ビートルコピバンを始めてはや九星霜。
嗚呼やっと念願の憧れの品を手に入れることが出来たこの幸せよ。


そんな感じで早速届いたものをせっせと325に装着し、一人鏡の前でニマニマしている自分がいるのであります。
もちろん妻子の寝静まった深夜にです。そんな姿決して人には見せられません。


ちなみにWITHさんのブログ(2月2日付)でもこのことが取り上げられていました。
ちょっと恥ずかしいけれど光栄です。中島さんありがとうございました。


でも問題がひとつ。
ストラップのエンド部が10cm程余ってしまっているのだ。ギターの後ろで。プランプランと。


単に切ればいいのだが。


でも愛するこのストラップにハサミを入れる勇気が今はなかなか湧いてこないのだ(笑)

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2008年9月14日 (日)

ルーツ

昨夜はバンドの練習だった。
セルターブとしては来月に二つライブを抱えているので練習に余念がない、という程ではないが結構集中して取り組んでいるという寸法だ。練習については順調にいっているのでまあここで特筆すべきことはない。

普段、練習を行なっている場所はドラムのぱいんちゃんの自宅スタジオ、通称「ぱいスタ」である。
地下中二階に設置されたこのスタジオは抜群の音響性能を誇っており音がめちゃくちゃに、良い。
例えば、通常盤のCDをかけたりした時など歴然である。普段聴こえない音が聴こえたりするのだ。
セルターブでも時折練習を中断し、コピー元の音源をプレイバックさせたりすることがよくあるが、その時に初めて聴こえる音なんかがあったりして、結構感動したりすることがままある。
人間の聴覚などというものは結構いい加減なもので、思い込みがあったりすると途端にそれ以外の情報をシャットアウトしてしまったりすることがあるので、まっさらな気持ちになって謙虚に音を受け止めるにはもってこいの場所だ。


そういえば全然関係ないけど昨日は東海地震が起こる筈の日だったそうで。何でもどっかの外国のわけのわからんオッサンが予言したそうな。全くトンデモナイ輩だ。与太話にもほどがある。
練習前にまっちゃんが「そういや今日地震が起こる筈らしいんだけど」と言っており、それに乗ってたけスンも「ああ、らしいね」と。
初耳だった僕は「だったらこんなとこで練習しとる場合じゃないがね。帰らな。家族とおらな」と。
で「だけど急に来年に延期になったらしいんだわ」とまっちゃん。
…なんじゃそれ。なーんじゃそれオッサン。


まいいや。
でぱいスタ。

一旦練習を始めるとあっという間に時間は過ぎてしまうもので、途中適宜休憩を挟むことになる。
大体夜の7時から始めて解散するのが11時。平均4時間。うーむ、アマチュアバンドとしては結構長い方だと思う。
でそんな適宜の休憩時。まあ一服点けるわけであるがその時は主に雑談に花が咲く。大体がドーデもよい話であるが。

たけスンなどはこんな時ポロポロとよくアンプラグドでギターを弾いたりする。jazzの速いパッセージなんかを。昨日もそうだった。
で昨日は僕もアコギをポロポロと弾いた。


こんな時。

ふと出るフレーズは僕の場合どうしても「さだまさし」なのである。

どんどん、出る。
『雨やどり』『道化師のソネット』『関白宣言』『風の篝火』等々。


かつて。
十代の頃。

僕の唯一の相方であったたけスン。まあそれは今でも何ら変わりはないのだが。彼とは切っても切れない縁がある。
で相方たけスンとはよく二人で楽しい時を過ごしたもんだ。「さだまさし」で(笑)

そして「グレープ」で(笑)

そういえば二人で一緒にさださんのコンサートにも行ったこともあったぞ(爆)


だからこれをやるとたけスンは大抵、乗ってくる(笑)
あと、「陽水」とか。稀に「S&G」なんかにも行く(笑)
そういえば何故か「アリス」には行かないな(笑)


以上なんだけどなんじゃこの行き当たりバッタリな全く脈絡のない話。
まいいや、ブログなんだからたまには日記的なものもね。

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2008年3月16日 (日)

歳と声

ビートルズは、若いバンドである。


ジョンとリンゴは1940年生まれなのでビートルズが駆け抜けた年代と年齢の比較をする場合に非常に数えやすい。つまり、メジャーデビューした1962年は22歳、解散した1970年には30歳、という寸法である。
1940年というと昭和15年である。昭和15年といえばブルース・リーの生まれた年でもある。いわゆる団塊の世代付近の年齢。まいいや。


でビートルズである。
とにかく彼らは若くして制覇してしまった。世界を。
ジョンとリンゴが同い年、2コ下にポール、もう1コ下(学年はポールと同じ)にジョージ。
リヴァプールの港町の不良少年たちがこれ以上は望めないほどの成功を手に入れた。弱冠20台半ばという年代にして。

そりゃ勢いがあって当然だ。なんせ20代である。
比較するのもおこがましいとは思うが僕だってその頃はイケイケだった(笑)何も恐いものなどない年代だ。
20台半ばといえば体力も気力も漲っている年頃である。何をするのも自由。失敗だって許される。もちろん程度はあるけれど。


ビートルズのコピーバンドについて思うときがある。
「ビートルズをコピーする」という行為は、結構歳が行かないと上手くいかないのではないかと。

ビートルズが20代で出していた音を再現しようとした場合、同年齢の人間の方がシックリ来るようにも思えるが、実はそうではないのかもしれない。
その実は、彼らが老成円熟していたせいではないだろうか。
ハッキリとした目標を持ち、それに向かってまっしぐらに突き進んでいく若さとバイタリティとそしてもちろん幸運にも恵まれて彼らはスターダムにのし上がっていく。
その過程でさまざまな経験を通して彼らは老成していった。人間的にも、音楽的にも。

だから同じ年代の人がコピーをしようとしても決してコピーにはならないように思う。
なぜならその年代では老成した部分を出そうとしても出せないからだ。
尚且つその年代ではコピーではどうにも満足できない筈だからだ。根本がフリーダムだからアレもコレも色々と音楽的に遊んでみたくなる年頃。また逆にそうでなくてはいけないとも思う。その年代で型に嵌ったトッチャン坊やではいけない。


という理由で中年の男たちが集まって結成されたビートルズの完コピを謳うセルターブというバンドの存在意義があるわけである。カッコよく言うとねえ…。


だが如何せん中年のオヤジバンドなのである。
実はだんだん体力的に辛くなってくるような感がある。僕だけかもしれないが。

特に、声だ。

いい訳がましいが、ジョンだって40近くなったら歌い方が変わっている。
フォロワーを自認する佐野元春氏だってしかり。
だから僕だってしかりだ。


だがビートルズの「カバー」ではなく「コピー」バンドと旗揚げしている以上それでは通らない。
おっさんが集まって結成されたコピーバンドのサウンドの聴かせどころは実はそういうところにもあるのである。

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2008年3月 6日 (木)

J-160E考

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昨年4月に手に入れたギター。それがギブソンJ-160E。
ジョンが生涯愛したギター。それがギブソンJ-160E。
生では悲しいくらい鳴らないギター。それがギブソンJ-160E。
GIBSON J-160E。
嗚呼GIBSON J-160E。J-160E。もうええ。


このギターはピックアップにシングルコイルのP-90を搭載しているのであるが、これが個人的にあまりと言えばあまりに使えない。特定の楽曲(※)を除いて。
(※:確かにビートルズのファーストアルバムでは駆使されているようである。PLEASE PLEASE MEのイントロのベインといったサウンドなど顕著にそれが聴ける。また中期曲で有名なI FEEL FINEのイントロのフィードバックやバッキングはモロにソレである)

このギターの設計のポリシーとして、ピンポイントで本来の意味での「エレアコ」というものを狙っていたようである。いわゆる現在巷でいうエレアコとは本来「アコエレ」であり、はじめに「アコ」ありきなのであるのに反し、J-160Eは初めに「エレ」ありきという意味である。その当時のギターアンプ(しかもエレキ用)で鳴らさんがために。
だからこそハウリングを抑えようとトップを単板でなく合板にしたりブレーシングをエックスでなくラダーにしたりとアコースティック楽器の一番の魅力である筈の部分を潔く捨てエレクトリックを志しているのである。また15フレットジョイントであったりアジャスタブルブリッヂであったりと、同時代のアコースティックギターと比較しても根本的に特殊な仕様となっている。

つまり、アコースティック楽器として鳴りを追求する方向とは全く逆を行っているわけだ。
ちょっと乱暴な言い方をするとギターとしてはいわゆるエレクトリックのフルアコに分類されるのではないか。
しかしホントに鳴らないぞ。生音はCASINOと遜色がない(笑)


でセルターブのライブでこれを使おうとした場合、ちょっと困る。
アンプ(しかもアコースティック用)で鳴らす際にP-90のままではアコースティック楽器として機能しないからだ。前述の通り実質的にエレキとなってしまう。従い本来バンドとしての求める音とズレが生じてしまう。
実際にジョンはレコーディングの際にJ-160Eを使用する場合、ピックアップからの出力ではなくマイク録りで空気感を加味した音作りにこだわっている。


しかしまさしくコレこそジョンの変わりモノ好きの真骨頂と言えはしないか。


敢えてエレキとして設計された生では鳴らないギターを使ってその上で生音でアコースティック楽器としてレコーディングするというこの倒錯ぶり。やはりキレていたのだこの人は。
いやだからこそそれがビートルズの音が特異で唯一無二となった所以であると思う。


で。
セルターブでコレを使用する場合。
となるとどうしても生の音が欲しい。ジョンがアコースティックギターとして使用したあの音をに近づきたい。しかもライブで使えなければ意味が無い。でもP-90では違う。
ならばふた昔前のフォークシンガーのようにギターの前にマイクを立てて歌うか。ビートルズバンドとしてルックス的にも物理的にもこれは無理だ。これだけはどうしてもできない。やりたくない。
まさにこれこそビートルズバンドでJ-160Eを使うジョン担当者ならば必ず通る茨の道なのである。


で。
邪道かもしれないがこれにピックアップを増設することを決意。

【RARE EARTH BLEND】

これのセレクトに関してはたけスンと綿密に打ち合わせを行なった。たけスンはバンドの音に関する船頭の役割を担っているからだ。たけスンのゴーが出ない限り僕は決して導入しない。
これはハムバッキング・ピックアップとコンデンサマイクが一体となっておりそのブレンドを行なうことが出来るという優れもの。
セルターブにおいてビートルズのコピーをライブでやる場合、コンデンサマイクで拾うというのが必須条件であったことからこれ以外のピックアップは断じてありえないとたけスンと完全に意見が一致して導入に踏み切った。
ただしブレンドボリュームをマイク側に寄せ過ぎるとすぐハウる。またボディ内部で音を拾うため若干こもりがちな感じの音になってしまうのはどうしても否めない。しかしコンデンサマイクのエアー感はこれ以外のピックアップでは作り出せない。

Fishmanblend結果は、この上なく大正解であった。
見た目もすっきりして不自然な感じが全くない。クールだ。

このピックアップ増設に関してには実はちょっとした企業秘密(?)がある。
ジョーイさんにセットアップをお願いしたのであるが、コントロールノブの操作次第でP-90を活かせるのである。詳細は秘密(笑)


あ、長くなった。
続く(笑)

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2007年9月 3日 (月)

シャウト

何でもそうだと思うが、毎日続けることが一番の上達の近道である。
継続は力。
極論すると三日坊主では結局どこにも辿り着けないということだ。
かく云う僕も偉そうなことをほざける者ではないが。決して。


バンドマン的な立場から言うと楽器も当然それに含まれる。
弦楽器、吹奏楽器、鍵盤楽器、打楽器・・・種類は何も問われない。
放っておくとすぐ錆びる。直ちに。腕が。

これは精神論ではなく極めてフィジカルな切り口である。身体で覚えるということ。いわゆる反復練習。
只管反復することによって脳のシナプスを物理的且つ強制的に太く強く結合させるということだ。
と思う。違うでしょうか?


でも改めて最近思うことがある。
声も楽器だと。

昨日バンドの練習があったのであるが、実は全く声が出なかった。
自分で言うのもなんだが僕は結構大きい声が出る。
でも考えてみれば当たり前である。前回の練習から2週間もブランクが空いている。その間一度も大音量の声を出していないのだ。
でいきなりスタジオに入ってさあと始めてもまともな声が出るわけが無いのである。ここで言うまともとは自分の納得の行くレヴェルの声という意である。

結局3時間あまり練習を続けたが、こと声に関しては凹みまくりであった。
もちろん腹式呼吸を意識してはいたが、はっきり言ってそれ以前の問題であった。
しかし実は声ばかりは精神面が関わるのである。と僕は信じているのであるが。

だが昨日あれほど凹んだ己の声であるが一晩明けてみると何だかいい感じに変わっている様に感じるのが不思議だ。
もし今日が練習や本番だったならばきっと納得の行く感じで歌うことが出来たのではないかという確信すらある。


ということは何だ?
やっぱり毎日ある程度の声を出していないと、声すらも、いや声だからこそ錆びてしまうということになるのではないか。
そうに違いない。

でも普通の社会生活を送っていると中々そんな大きな声を出す場がない。防音措置の取られていない我が家では夜な夜な大声を出していては近隣への迷惑もあるし何よりあそこの内から毎日動物の雄叫びのような奇声が聞こえるという噂でも立ってしまったら僕のみならず家族にまで長期的にかなりのダメージを被ることにも直結する。
バンドの練習時にスタジオ内で思い切り声を出すことが出来るだけでも恵まれているのかもしれない。


ならばせめて。
ならば毎日朝晩の通勤の車中で運転しながらも何らかの対策を講じることにすべきでははないか。

シャウトだ。

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2007年8月18日 (土)

CAPO

最近セルターブではレパートリーの拡充を図っている。
今までの初期中心のスタイルから脱却し、中期の楽曲の再現に目下鋭意取り組み中である。

バンドにはニューカマーの機材も沢山増えている。各メンバーがそれぞれ各々の裁量範囲で(その中にはバンド裁量として)楽器や機材を買い揃え、新しい(というのも変な言い回しだが)ビートルズの世界に突入している。
詳細については追々。ただしここでは僕個人的な範疇についてのみ。


んーでもひとつだけ紹介します。

カポです。CAPOです。カポタストです。カボタストロとも言います。
あら最近の文字変換は素晴らしいわね。kapoと入力してもCAPOと変換してくれるのですねえ。


である特定の曲で、僕の担当するギターパート(アコースティックギター)が、非常に高いポジションで弾く曲がある。高いというのはボディに近い部分という意味である。
ギターにはとても便利なアクセサリーというかツールがあり、このカポもそのひとつである。
でその特定の曲であるが、カポを8フレットに装着するのである。普通じゃない。普通は精々7フレットまででしょう。流石ジョン様。既成概念に何も囚われていない。

【fig.1】
070817_200143で問題は8フレットである。
今まで僕が使用していたカポは、YAMAHAのブラス製のものである(fig.1)。これがなかなかの優れもので、しっかりと押さえてくれるし、装着した際のチューニングの狂いも少ない。使用して彼此通算25年である。その間一度だけの買い替えをしたのみである。使用頻度にも依るのだろうがそれでもかなりの耐久力である。一生モノとは言わないが確実に10年以上モノであることは確かだ。


【fig.2】
070818_090557で問題は8フレットである。
その曲で8フレットにカポを装着した際にどうしてもそのカポの螺旋部分が左手に干渉してしまい、上手くコードを押さえられない場合があることが判明したのだ(fig.2)。B7など。手首をこうグッとヘッド方向に曲げないといけない場合などである。まあ出来ないことは無いのであるが。


で問題は8フレットである。もうエエ。
丁度エレキギター(CASINO)にもカポを装着しなければならない曲もチラホラ出てきているので、この際アコギ用とエレキ用でひとつずつ揃えようと。そう考えたわけです。
そこでこの8フレット問題を巧く解決してくれるいいカポは無いかなあ と探していたところ見付けてしまったのです。

それがコレです。
Dunlop VICTOR CAPOです。メーカーHPはこちら(英文)。


【fig.3】
070818_090530これが相当の優れモノで、カポの基本性能(ビビリなしチューニング狂いなし)を見事に満足しているほか、今の僕の要求するスペック(fig.3)も完全に満たしてくれているモノだったのです。
見た目にもスッキリし、手にする重量感も素晴らしく、使用感も最高です。ギターが巧くなったような気さえしてくる。ええそれは妄想ですが。


因みにカポに詳しいサイトはこちら。記事が少々古いようですが大変に勉強になります。


まあそんな感じで。バンドも僕も着々と前に進んでおりますよッ。
で次回はピックについてでも報告したいと予定してます。あくまで予定ですが。


(以下はVICTORとYAMAHAの比較写真)
070818_090049070818_090233070818_090313070818_090358

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2007年8月 8日 (水)

かのジョンレノンは、自分の声が嫌いで仕方がなかったという。
あんなに素敵な声なのに。
レコーディングの際にエンジニアに「もっと(声を)変えてくれ」 とよく迫っていたという。


でもまあ誰しもそうなのかもしれない。何たって生まれてからこの方ずっと付き合ってきているものなのだから。
人が聞いてどれ程素晴らしいと思う声だとしても本人にとっては別に大したものじゃないとしか思えないものだ。…ただ自分の歌をカーステで聴いて己の声に酔う松山ちーさんだけは別といえる(笑)

確かに、小学校の頃ラジカセで始めて自分の声を録音し、そしてプレイバックした時の衝撃は今でも強烈に覚えている。
思わずおっ母に「僕こんな声じゃないよね?こんな変な声じゃないよね?」と問うたが「いつものアンタの声だがね」と一蹴された。
なんちゅう恥ずかしい声をしとるんだワシャと首をくくりたくなったほどだ。こんな恥ずかしい声で毎日話しているなんてもう学校行けん。と。


まあ、で、今である。
僕の所属するバンド、セルターブでの僕の担当するファブフォーはジョンである。
あの、ジョンである。て考えると何と無謀な。
あの、ジョン様ですぜ。


ビートルズは、極論すると歌バンドである。だから疑いの地。ではなく歌が命。となるとイコール声が命。


やはり声だ。


今、悩んでいることがある。
声だ。


ジョンの、あの声が僕から発声出来ないことは解っている。声を決定するとされる骨格から喉の太さから何からが僕と彼とでは違うからだ。
ましてや僕はモノマネを目指しているわけでは毛頭ないから別に声が似ていなくともよいと開き直ってさえいる。
では何故悩むのか。


ジョンのように今歌えないからだ。

ジョンも、憧れるプレスリーのような声で喋り、歌いたかったという。
その影響がよく聴いて取れるナンバーも残されている。
だがジョンの声はジョンの声だ。唯一無二。

ならば僕も僕らしく自分の声で歌いきることがベストである筈だ。
…とは分かっていても、そこでいつもジレンマに陥ってしまう。
開き直っているくせにどうしても似せよう真似しようという意識が働いてしまう。


声とはやはり、心の状態が一番ダイレクトに表れるもの。
このジレンマがきっと好ましくない影響を僕の声に与えているのだ。


せめて、自分の納得の行く声で歌が歌いたい。
ということで目下暗中模索の日々。
でもこうご期待 と自分にプレッシャをあたえつつ。

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2006年9月18日 (月)

テスト的に

mp3ファイルをアップしてみます。


セルターブが先日記録した音源です。
本家「SELTAEBlog」に載せたかったのですが、そちらの方はディスクスペースの関係上でしょうか(なんせフリーページなので)上げることが出来ませんでしたのでとりあえずこちらで。テスト的に。公開してみたいと思いまして。…うーん後悔しそうですが(笑)


演奏:The SELTAEB
プロデュース:りんご☆ぱいん です。
曲名は、聴いてのお楽しみ。

お暇な人は是非お聴きになってみてください(笑)


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2006年7月29日 (土)

瓜二つ

誰かに似てると思ってたんだ。それも近しい誰か。それはブラウン管で彼を初めて見た時から。臭ってきたと言うべきか。

で妻に確認する。

「ずーっと誰かに似てると思ってたんだけどさ」と僕は言う。
「うん?」と妻は答える。

「あのさあ、大泉洋ってさ、似てるよね・・・」
「うん・・・」

「あのー、松ちゃんに」
「・・・うん。そっくりだね」

seltaeb-logに載すべきか迷ったがこっちに書いちゃったい(^^)
Ooizumi
画像提供

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2006年5月10日 (水)

BBC

初めて聴いた時の率直な感想は「何じゃこれ」だった。もう10年くらい前のことと思う。


ブートレグなどさんざん聴いてレアなビートルズの音源に飢えていた僕は、未発表曲満載という売り文句で発売されたこのアルバムに無条件で飛びついた。
でこのCDを初めて再生した時の率直な感想が冒頭のそれである。
音は悪いし、演奏は雑っぽく聴こえるし未発表曲といえどオリジナルじゃなくカバーだし。


その頃の僕はコピーバンドにも縁が無かったし、また近い将来そういう状況になることすら想像だにしていなかった。
当時の僕の志向はビートルズの後期 であった。ホワイトアルバム以降の音しかまともに聴く気にならなかった。
そんな状態で手にしたこのアルバムである。当時の僕の情けない琴線に触れるはずも無くとりあえず一聴してお蔵入り となったわけである。

その数年後セルターブに加入することとなり、そして僕はまっちゃんから殆ど自動的にジョン担当に任命された(メガネをかけていることがアピールポイントだったのかもしれない)。
でまずはライブ実行を目標にスタートした背景から、レパートリーの選曲は四人で演奏し易い初期のものから多く選ばれることとなる。
そしてバンド活動を初めて何度かライブを経験し、バンドの難しさや面白さをようやく知りつつあった時再びこのアルバムを改めてじっくりと聴いてみようという意識が芽生えてくる。


そしてつくづく実感させられた。目から鱗とはこのことである。
全編スタジオライブで一発録りされたこの音源群(但し一部オーバーダブあり)を自分達で演奏してみたらどうなるかというイメージをしてみても到底どうにもならないほど高いところにビートルズは居たのだ。
恥ずかしくも今さらながらようやく思うに至ったわけである。ビートルズは、とんでもなく上手いバンドだったのだと。
これに似た記事は前にも書いたような気がするからこの辺にしておくけれど。


で今思うにこのアルバムは、ビートルズはその当時のライブツアーでは売れて人気のある決まった曲しか演奏することを許されず、本当に演りたいことが出来なかったフラストレーションを観客のいないラジオのスタジオで発散させていたのではないかと思うのである。
まだハンブルグで武者修行をしていた頃など何を演っても良かったわけだし、その頃に感じた自分達の本当に演りたい曲をライブで演奏する快感を得たくて仕方なかったのではないかと。
だから演奏も全編を通して実に伸び伸びと躍動しているのではないかと思う。楽しくて仕方ないというような。


バンドを始めていなかったら、このアルバムはきっとまだお蔵入りだったような気がする。

Bbc

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2006年4月27日 (木)

原点

僕の場合バンドは、趣味である。
だけど、されど趣味 なのである。


あるライブハウスのオーナーが口癖のように言っていた言葉の数々を僕は忘れる事が出来ない。

「いったんステージに上がったら、プロだろうとアマチュアだろうと関係ねえ。ステージの上にいる人間はそれをショーとして魅せる責任を負え」

「アマチュアだから僕達ヘタクソなんですぅなんていう言葉を吐くんならステージに上がるんじゃねえ。そんな奴は出入り禁止だ。二度とここの敷居をまたがせない。帰れ!って言ってやる」


そのライブハウスに初めてお邪魔した時のこと。
恐る恐る僕はバンドの名刺をママさんに渡してこう言った。
「僕達ビートルズのコピーをやっています。是非ここで演らしてもらえたらなって思っています」
するとママさんは「うわぁー!ビートルズ?」と大喜びでカウンターの奥にいるオーナーを呼んだ。「おとうさん!ビートルズが来たよ!」 と(^^)
「なにぃ!?」と怒号のような声を発し奥から飛び出してきたオーナーはママさんから渡された名刺を見るなり開口一番僕にこう問いかけてきた。
「アンタら、上手いのか?」
「上手いです」間髪入れずに僕は答えた。
「じゃあOKだ。いつ来てくれる?」オーナーも即答だった。話しの早い人だと思った。


「ビートルズは、俺が音楽を始めたりこうして店を持つまでになったきっかけというか、全てはあそこに置いてあるラジオから流れてきたビートルズから始まっているんだ」 と言ってオーナーはカウンターの奥に小さな古ぼけたトランジスタラジオを指差した。

「この店を始めてからもビートルズを演る奴がチョコチョコ入ってきた。でも全部ダメだ。全然ビートルズじゃない」

「ビートルズバンドに来て欲しいと思っていたけど、俺はあえて探さなかった。いつか本物のビートルズを聴かせてくれるバンドが自然に現れてくると思っていたからだ。俺には確信があったんだよ。それで今日アンタ達が現れた」

「『上手いか?』と訊かれて『上手い』と答えた奴は初めてだ。まあ普通ならデモテープを聴いてから決めるけどアンタ達はそんな必要は無いよ。今すぐにでも演って欲しいよ」


僕の所属するバンド「The SELTAEB」が再出発する。
いま僕は、もう一度、一から新しいバンドを創めるような気持ちでいる。


今が新しいSELTAEBの原点なのだ。

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2005年9月18日 (日)

持ち位置考

今日久々にバンドで音を出した。
先月から予定を入れていたものだ。

ここのところの僕のメインギアはエピフォン・カジノである。ナチュラル仕様である。今まで買った楽器の中で一番高いものである。初期はさておき中後期はカジノに限るのである。
ということで最近はリッケンに触っていない。というかギターそのものに触っていない(笑)

でこのカジノ。買ったときはもっと白かったような気がするが。段々黄ばんできているぞ。日焼けしないようにいつもケースに入れているのだけれど。何でだろう。まいいか。しゃんない。そんなもんなんだろう。

そいで音出しが終わった後たけスンとの会話。
「あのさあ、ギター、ジョンはもっとこう・・・高いところで抱えた方がいいんじゃないの?」
「う~んそうかな?(ストラップの位置を調整しつつ)これで一番高い位置だよ」と僕。
「あーそうそう。その位置だね!」
「なんか端やんみたいと違う?」
「いやそんなもんだて」

その後しげしげと僕を眺めるけスン。そして一言。
「でも足が短いのが際立って見えるなあ」


・・・相棒に対して言うにこと欠いて幾らなんでもそれはないて。
ん?たけスンよ。ワシャ傷ついたぞ。
「ライブの時はシークレットビートルブーツ履くからいいんだもん」と返したけどさあ。


え~まあそんな時はずーっと昔に付き合ってた彼女から励まされた時の言葉(*)を思い出して僕は生きていくんだけどね。


(脚注*)
「ドラえもんだって足短いのに明るく生きてるじゃない!」
その一言で心底僕は救われた(笑)

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2005年8月19日 (金)

ヤバいなー

先日、久しぶりにバンドで音を出した。
いやー、実に気持ちがいい。大きな声を出し、大きな音を出すのは^^
二時間があっという間に過ぎた。
ヘルプで入ってくれたDさん、アリガトウ!!

でも痛感した。
ブランクをあけるとやっぱり腕は落ちる。
え~・・・え?もともと落ちる腕などない?まぁまぁ^^

でもヤバいっす。
左手の指先なんか、もうすっかりフニャフニャで(苦笑)
弦を押さえると痛いの^^
声も出ないし。すぐ喉イっちゃった。

まじでヤバいす。
少なくとも現状維持だけはしなかん。
年のせいもあるんかも知れんけどこのままだとジリ貧になってまうがね^^


しかし。
あ~!早くまともにライブやりた~い!!
歌いた~い!キャーキャー言われた~い(笑)

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2005年6月18日 (土)

SELTANTHOLOGY(はじまり)

数年前の初夏。
Tシャツでも充分過ごせるようになってきた頃。
その日も僕はお気に入りのTシャツを着ていた。
普通の人なら絶対着ないTシャツ。
黒地で、胸には大きく四人の男の顔写真がプリントされている。どこか物憂げで、それでいて遠くを見据える涼しい目をした男たち。そのうち一番端の一人の男の目は、間違いなく野心に燃えているように僕には見える。
Tシャツそのものは日に焼けて色褪せてしまっているが、それを着ると僕はいつも心が高揚してくる。それは今でも変わらない。
with


「ビートルズ、お好きなんですか?ですよね?」と唐突に彼は聞いてきた。「だって・・・そのTシャツ」
今時しれっとビートルズのTシャツなど着ている人など滅多にお目にかからない。よほど奇特な人か、もしくはビートルバカに違いない。
「うん。バカですよ」そう答えると彼はパッと顔を輝かせて今にも抱きつかんばかりに堰を切ったように話を続けた。
「ビートルズのバンド、やりたいんですよ。ギター、出来ますか?」
いきなり過ぎるとは思ったが、それでも充分過ぎるほど僕は心の準備が出来ていた。
そうだ。僕はこの言葉を無意識に待っていたのだ。
誰でもいい、誰かに気付いて欲しい。ビートルズがやりたい。
そういう思いで僕はきっとこのTシャツを着ていたのだ。その瞬間それに気付いた。
「うん。出来るよ」
そこから、全ては始まったのだ。


僕に声を掛けてくれた当の本人はもう既にこのバンドにはいない。
初代セルターブのリンゴ山下。
「会わせたい奴があと二人いるんですよ。みんな筋金入りのバカばっかですよ」
お互いいい大人だというのに、感覚的にはすっかり子供に戻ったような気がしてくる。まるで秘密基地に新しい友達を誘うかのよう。勿論、僕が誘われているのだ。


それで数日後に顔合わせとなった。
どうやら僕はオーディションを受けるような雰囲気の場に連れ出されようとしているのだと察知し、だから迷うことなくギターを持参していった。
松ちゃんとは面識があった。ぶっちゃけた話松ちゃんの第一印象は軽くてイケイケで怖いもん知らず。そしてその印象は今でも変わっていない(^^)
だがサマーことなっち(当時はジョージ夏川)とはその時が初対面だった。寡黙だが言葉の端々にキラッと輝く知性とウィットを感じた。
山ちゃんは僕をナンパした時の第一印象の通りだった。ビートルズが好きで好きでたまらないオーラを全身から発していた。

松ちゃんがその場の議長を務めていた。
僕以外のパート、つまりリンゴ、ジョージ、そしてポールは今の時点で既にいる、でもジョンだけがどうしても見つからなかったのだ と前置きした後に松ちゃんがこう付け加えた。
「実はジョンをやって貰いたいんですよ」

そして数曲弾いた。「Blackbird」「Mother Nature's Sun」なぜかポールの曲ばかり(^^)
いつの間にかなっちも奥からギブソンを引っ張り出してきていた。一緒になって弾いた。そういやその時以来あのギブソン見てないな。
その場に居合わせた全員が一通り各々のバカ度やバカ歴やその他諸々^^を披露&確認しあった後。
松ちゃんがボソッと言った。
「どうしよう。道端でダイヤモンド拾ってまった気分だ」

・・・どうだろう?
ビートルズのバンドに迎え入れられる立場の人間に対して、これ以上の歓迎の言葉があるだろうか。


初のミーティングで、バンドそのものがようやく形に成り掛けたばかりでデッサンしか出来上がっていない状態だというのに、次の練習日やそして選曲までもが僅かの時間の間に次々と決められていった。
僕は、このメンバーだったら何も怖いものはないと確信さえしていた。
実際に、バンドとして最も肝心な、「音」すら出していないというのに(^^)

そして、その浮き足立った幸せな気分は初練習の時まで(正確にはスタジオに入ってスティックによるカウントが入る瞬間まで)続いたのだった。

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2005年5月 4日 (水)

セルタ復活

2005年5月3日。快晴(^^)

この日、我らセルターブの名ベーシスト兼名ヴォーカリスト兼名MC担当の「ポール・まっちゃんトニー」と、年は若いが肝っ玉母ちゃんの片鱗を時折覘かせる「アキちゃん」の結婚式が厳かにとり行われました(^^)
本当に、素晴らしく感動的で、一生忘れえぬ佳き日でした。

まっちゃんの人柄、アキちゃんの明るさ、ご両家のご親族の温かさ。そして新郎新婦の楽しいキャラクターの周りに自然に集まったお二人の沢山の友人達。
僕もそのうちの一人としてその場に一緒に立ち会うことが出来たこと。僕は本当に幸せ者です。
まっちゃん、アキちゃん。
これからも一生よろしくね!


そして二次会。
たけスンと二人で幹事を務めさせて戴きました。
たけスンとはお互い何かと忙しい中、何とか無理やり時間をこじ開けて段取りに東奔西走しました。
って言っても殆どたけスンが実務をこなしてくれたんだけどね^^;ゴメンね、たけスン。迷惑かけました。ありがとう。

二次会は題して【恋するふたりの A HARD DAY'S NIGHT PARTY】(^^)
事前に二次会会場で司会者の『萌木優』さん(芸名^^)と進行の打ち合わせをしている時に「え~と、パーティーの名前を決めなきゃ。大事なことですから」と萌木さん。
なるほどパーティー名とは意外と盲点。それまでは『トニー&アキ結婚式二次会(案)』…何の変哲も無い^^
萌木さんの一言が無ければ間違いなくそのまま決行してたことでしょう。

「う~ん何がいいだろ…」暫らく腕組みするたけスンと僕。
「アッ…!そうだ『恋するふたり』にしましょう!」と突然閃いたかの如くたけスン。
とはいえ理由はただ単にお店のBGMでたまたまビートルズの『恋するふたり』がその時かかっていただけのこと。にしてはピタッとハマったので即採用。
その後続けて『A HARD DAY'S NIGHT』がかかり、自動的にそれも即採用となった運び^^萌木さん大ウケ^^


やっぱり、セルターブを通して結ばれたお二人。
二次会もセルターブをメインに持っていきたいというトニーの意向に従い、僕達も演奏することに決まった。
だけど、セルターブには今ドラムが…。

そしてトニーからサマーに連絡を取って貰い、一時的、ではあるがセルターブが復活することとなった。


5・3当日。
久しぶりに会ったサマーは何も変わっていなかった。クールでシャープで優しくて、本当にいい奴。
そして勿論、僕達も、何も変わっていなかった。


昨年10月にラストライブをしてから、四人で集まることも、ましてや演奏することも半年以上ぶりになる。
開場前に軽くリハをした。
実際僕を含め全員が当日まで全く練習のレの字もしていなかった。
こんなにぶっつけ本番で果たして上手くいくんだろうか…。

一番信頼の置けるメンバーで久しぶりに演る『ALL MY LOVING』。
トニーのカウントから始まった。1,2,3,4,5…
途端に衝撃が全身を走った。
なんだこれ?モロにセルターブじゃん!何でこんなに合わせやすいん?自然に体が動くがね!なんて気持ちがいいんだ!
思わず後ろを振り返ってサマーに笑顔を送っちゃったよ(^^)

違和感など何も無い。僕だけだったのだろうか?そう感じたのは?
いやきっと違う。トニーも、たけスンも。
そしてそれは、サマーもきっとそうだったと信じたい。


ビートルズをやってて、これほど良かったと思った瞬間は今まで無かった。
セルターブは最高のバンドだ。
自分自身がそんなバンドの一員であることが本当に誇らしく思った。
僕にとってセルターブとは体の一部なんだ。
自分のバンドながら、僕はセルターブが大好きなのだとわかった。
そして、自分にとってどれ程大事なものなのかということも。


セルターブというバンドでビートルズを出来て、心から嬉しいと思う。純粋に。

世界中に大声で言いたいくらいだ!
セルターブは世界で最高のビートルズバンドだ!!

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2005年3月 9日 (水)

モノマネとコピーの差

そもそも僕らは日本人だ。
だから、僕らのバンド『The SELTAEB』をビートルズ完全コピーバンドなどと旗揚げしたところで青い目をした金髪の人たちには逆立ちしたって敵わない。
と。思っていた。一時期。

だからせめて声色だけでも似せようと。最初からルックス面でハンデを負っているならば。
特にジョンの声はエッヂの利いたよく切れるナイフのような声だ。僕とは到底似ても似つかない。だから無理をした。結果思うように歌えなくなった。


僕らのバンドは、聴きに来て下さった方からよくこう言われる。「コーラスが美しい」と。
勿論僕らは練習やライブの時にその部分にも大きな力を注いでいるから、それなりにそこを大きな評価をされて非常に有り難いことと思う。トレーニングに対する正当な評価として。

だが、僕らはビートルズのコピーバンドなのだ。
あらゆる分野で世界をひっくり返すほどのパワーを持ったバンドの。
そしてその力の源となったものは…純粋なロックンロールなのだ。

ビートルズはメジャーデビューする時にブライアンエプスタインにより革ジャンからスーツに着替えさせられた。しかし中身は何も変わっていなかった。
まるで刺青の様にこっそり革ジャンを着込んでいたのだ。スーツの下に。
また例えばジョンのリッケンバッカーを肩から吊るしていた"パイソンストラップ"もそうに違いない。
当時の洗練されたスーツ姿にはおよそ似つかわしくない無骨でメタリックなものをジョンは敢えてVOXに特注したという。
「スーツなんて着ちゃいるが俺達はロックンローラーなんだぜ」なんてクールに言い放つジョンの声が聞こえてきそうだ。

しかし欲しいな…パイソンストラップ。めちゃカッコエエ。何処で手に入るんだろう。肩から吊るした時に「ジャラッ」って感じがするんだろうな。あ~欲しい。今すぐ。
(たけスンはさぁ…随分前にどっかの楽器屋で見かけたけど次行ったらもう無かったよ、と。しれ~っと言ってた。たけスンよそういう時はお願い買っといて…(T_T)


ロックンロール。 ロック。
その部分こそが、ビートルズの根底にある最もビートルズらしい部分を形成するものだと僕は思うのだ。それはビートルズの初期から後期全てを通して。
ならば其処こそがコピーの肝心なのではないか。真似ではなく、コピーするという意味の。
ダサい言い方だけどロック魂。

そうであるならば、肝心のロックの魂には触れられず表面的なコーラスを評価されることに満足しているコピーバンドなど思い上がりも甚だしく自己に酔い浮かれているだけで全くの論外だ。
クラッシックじゃあるまいし。ビートルズのライブ中に目を閉じて聴かせちゃアカンちゅうねん…。
ライブって真面目でストイックな俺達が唯一暴発できる場所だろ?暴発して、その上で演奏も高い評価を受けたいよな!そんなライブがやりたいよな!!

日本の「ビートルズ・コピー・バンド界」(んなモノがあるのか??^^)などという狭い世界の中で、一定の評価をされ続けることに固執する…そんなことなど考えてみれば小さいことだ。何が怖いというのか。
壊したい。バンドにこびり付いたこのイメージを。打ち壊したい。


声色の話に戻るけど、無理してジョンのように歌おうとしてた時は自分を見失いそうになった。物真似することにのみ意識が集中してた。
それが出来れば出来たに越した事はないが、ある人から「そんなん止めて自分が本来出しやすい声に戻したら?」と言われその通りにしてみた。結果とても楽に歌えた。自然に。
で、ライブの後に「戻してみたけどどうだった?」と聞いたら「うん。今日はビートルズだった」と。
これはどういうことだろう。


やっぱり物真似とコピーは違うのだ。

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